fatalism


「ステラ、俺が君を守るから。」

「シン…。」

医務室で交わされる言葉。
嘘偽りの無い言葉をアスランは入り口の壁に寄りかかり聞きながら、この先のことを思った…





それから数日。
シンは、アスランがあの日思ったとおりの行動にでた。

「彼女を向こうに返さなければ、ステラは死んでいたかもしれないんですよ!?
 それに向こうの人はステラを戦場から遠ざけることを約束してくれました!!」

「…確かに彼女を助ける為にはあちらに返すのが1番確率のいいことだと思う。
 だが、それで本当に…」

「もうやめましょう。
 シンも、アスランも。
 過ぎた事をとやかく言っても何も始まらない…」

シンとアスランの会話はレイによって阻まれ、一端の終わりを見せた。





「あんたの言ってること全てが正しいわけじゃない!!」

独房から開放されたシンとレイ。
シンはアスランに射殺すような眼差しとトゲのある言葉を投げつけ、その場を後にした。
レイもシンに倣って敬礼をした後、その場を後にした。

2人の後姿を見送って、アスランは1つため息を吐き出した。
遣る瀬無い想いが胸を突く。

一番近くにいたルナマリアがアスランを気遣いながらも尋ねてきた。

「シンと、何かあったんですか…?」

「ん…、あぁ、軍規違反のことでちょっとな…。
 あまり口出しし過ぎてあいつの怒りを煽ってるだけみたいで…」

「…………」

「俺の考えているコトが杞憂で終わればいいんだが…。」

「考えているコト…?」

「………シンは戦争をするにしては純粋過ぎる…」

「…………」

「彼女が何の為にエクステンデットにされたのか、そしてエクステンデットの彼女が何と戦うのか。
 何もわかっていない。

 もし彼女がまたシンの前に敵として、戦場に現れたら…
 もし彼女が、シンに討たれるようなことがあるならば…

 1番辛いのはシンなんだぞ…。」

「………アスランは、何処まで先のコトを見越してるんですか…。」

「俺も昔、似たようなコト、してるから…」

「似たようなコト…?」

ふっ、と儚い笑みを浮かべ、アスランは窓の外を仰ぎ見た。
その笑みは、もう何も語らないという意思表示のようで、ルナマリアもその場にいた他の者もそれ以上は聞く事はできなかった。







願わくは、辛すぎる運命の中でも笑い合える時が来らんことを…

↑ PAGE TOP

About link

[Name] HeLlo,WoRld!
[Master] 織山真咲
[Address]
http://xxxcage.tudura.com/

HeLlo,WoRld!