high in the air
「鋼の?どこへ行った?」
仕事が一段落し、中尉のお許しをもらってしばしの休憩時間を得たロイは、先ほど東方司令部を訪れたエドワードを探していた。
初めは図書館や仮眠室などそれなりにでも本が置いてある場所に居ると思っていたロイだったが、目星をつけていた場所にエドワードの姿を見つけることができず、内心焦っていた。
貴重な休憩時間を無駄にしたくない。
そう考え、道行く人にエドワードを見たかと尋ねて回っていると、中庭に見慣れた紅いコートが視界に入ってきた。
ふっと、嬉しそうな笑みを浮かべ、コートの方へ歩み寄る。
そのコートは荷物と一緒に木の根元に置き去られていた。
1つため息を洩らしそうになり、ロイは心乱されている自分に対し苦笑を洩らした。
「何1人で笑ってんだよ。」
「おや、鋼の。そんな所にいたのかね。」
いきなり頭上から降ってきた探し人の声に内心驚いたが、表情に出さずに言葉を返した。
降りておいで。というロイの言葉とともに、ガサガサと音を立てて木の枝にいたエドワードは地面へと飛び降りた。
難なく着地をして、ロイの元へと歩み寄ってくる。
「何故、木になんて、登っていたのだね?」
「コレ。」
そう言って手を差し出したエドワードが握っていたのは、1本の小瓶とストローだった。
「これは?」
「シャボン玉。
さっきホークアイ中尉にもらったんだ。」
「中尉に?」
「ああ。何かの景品についてたんだって。
んで、思わずやりたくなったんだけど、地面からよりも上からの方が高く飛んでくかなって思って。」
枝や葉っぱに邪魔されてすぐ壊れちまったけど。とエドワードは苦笑しながら続けた。
木の根元に腰を下したロイにならって、エドワードもロイの隣に座る。
そしてシャボン液をつけたストローを吹いて次々にシャボン玉を作っていった。
空高く上っていくシャボン玉を見つめ、不意にロイの方を見るとタイミングよくロイも振り向き視線が交わる。
どちらかともなくクスクスと笑い合い、上りゆくシャボン玉を見上げた。
もっと、もっと…空高く、上っていけ!!
□-◇あとがき◇-□
過去の遺物第二段(苦笑)
ほのぼのですね、コレ。
あんまり加執することもなく。
次はコナンでお会いしましょう。(早っ!?)