a happy infancy
「あ、コレ…」
「どうした?キラ。」
「見て、アスラン。」
にこにこと笑いながら、キラは1枚の写真を稼動していたパソコンからプリントアウトしてアスランに見せる。
キラから渡された写真を見ると、そこにはまだ月に居た頃の自分達が写っていた。
「キラ、これ…」
「懐かしいでしょ?
パソコンの中、整理してたら出てきたんだ。
まだまだいっぱいあるよ。」
次々に写真をプリントアウトしていくキラに苦笑を洩らしながら、アスランは写真を見ていく。
どれもこれも、屈託のない笑みを浮かべて楽しそうに笑っているキラとアスランの2ショットの写真ばかりだった。
ふと、アスランは写真をとる手を止めた。
アスランが今見ている写真は、大泣きをしているキラとそんなキラを慰めようとしているアスランが写っていて。
その横に置かれた写真は泣き止んだキラがアスランに抱きついて笑っている姿が写っていた。
「キラっていつも泣いたと思ったらすぐ笑って。
表情がコロコロかわってたよな。」
楽しそうな笑みを零してアスランは見ていた2枚の写真を渡す。
渡された写真を見たキラは眉間に皺を寄せ、拗ねたようにアスランを見据えた。
苦笑を洩らしながらもアスランはキラの頭をぽんぽんと軽く叩く。
このアスランの行動は昔、キラを慰めるためにしていたことだった。
それを思い出したのか、キラは嬉しそうに笑うと、先ほど渡された写真を指し示した。
「この時、僕ずっと泣いてたよね?」
何でだろう?と疑問を口にするキラに呆れたようなため息を1つ吐くと、アスランは徐に口を開いた。
「2人でシャボン玉作って遊んでたけど、この時キラ、ストロー上手く吹けなくてシャボン玉作れなくてさ。
その時既に泣きそうだったけど、極め付けにお前、ストロー思いっきり吸って液が口に入って大泣きしたんだよ。」
アスランの説明で「あぁ、そっか。」と納得したキラは意地の悪い笑みをアスランに向けると、台所へと消えていった。
残されたアスランは、キラが先ほど見せた笑みに嫌な予感を覚えていた。
否、予感というよりは確信に近かったのだが。
少しして戻ってきたキラの手には2つの小瓶と2本のストローが握られていた。
「今なら僕だって君より上手くシャボン玉作れるよ!!」
そう宣言してキラはアスランを外へと促し、シャボン玉を作り始めた。
楽しそうに作るキラに、アスランは本心からの笑みを浮かべ、ストローをシャボン液に着ける。
昔と変わらない空の下で、昔と変わらない笑顔が2人を満たしていった。
□-◇あとがき◇-□
過去の遺物、ラストです(苦笑)
4作の中で一番小説っぽいですよね~。
自分がどれだけアスキラに偏っていたのか丸解り(苦笑)