死神5題 No.5
カーテンの隙間から差し込んでくる陽射し。 No.5 死を司る神
小鳥が囀る軽やかな鳴き声。
機械的な高音が、主人の眠りを覚まさせるべく鳴り響く。
「ん...」
ベッドの上の少々膨らんだ所から、白い手が1本伸びてベッドヘッドに置かれている目覚まし時計をてしてしと叩く。
数回叩かれた時計は音を鳴り止め、秒針の進む音だけを室内に響かせた。
目的を達成させた手は、力なくベッドから垂れ下がり、人が起きる気配は無い。
「んぅ...今、何時...?」
規則正しい寝息と、針の音が支配する空間に、人の声が乱入した。
むくりと起き上がったのは、快斗。
上半身を惜しげもなく晒し、時計に視線を移す。
まだ朝の6時半だということを認識すると、隣でまだ寝ている新一へと瞳を向けた。
昨夜の情事痕を色濃く残す新一も、快斗同様上半身を晒していて、ベッドから垂れる左腕をシーツの中へとしまう。
「ん...かいと...」
起こしてしまったかと、一瞬動きを止めた快斗だったが起きた気配のない新一にほっと息をつく。
新一の可愛らしい寝言に笑みを深くして前髪をかき分けた額にそっと口付けを落とした。
触れてすぐに離した唇で心の奥底に燻る本音を吐露する。
囁きのような言葉は、誰に聞きとめられることなく、静寂へと溶けていった。
クスリと、笑ったのは快斗か新一か。
一日はまだ、始まったばかり。
「俺だけを求めて...新一。」
