死神5題 No.2
先日、晴れて恋人同士となった新一と快斗。 No.2 大鎌を振り下ろす
だが、二人にとって恋人同士となった今と、それ以前の友達同士だった過去と、何ら変わることは無かった。
ただ、二人の関係を表す名前がトモダチからコイビトに変わっただけのこと。
確かに、他にも色々と変わっているのかも知れないが、当人達には然して関心が無かった。
そして今日とて警察の救世主と呼び声高い名探偵は、事件に掛かりっきり。
恋人となった快斗のことは勿論、放置。
そのことに快斗は全く不満など無く、事件を追って駆け回る新一に愛情は増すばかり。
新一という人を好きになった快斗にとって、名探偵という肩書きは、新一のステータスなのだ。
彼の存在、魂ごと、快斗は愛してると断言できる自身がある。
それほどまでに、快斗は新一を好きだし、全てを理解している上で事件を優先させる新一は快斗を愛してる。
目には見えないが、そこに必ず存在する絆が、二人を繋げている。
二人の姿は、周りからは奇妙なものに見えるのだろう。
ある日の放課後、校門を出た快斗は白馬に呼び止められた。
嫌々ながらも話を聞けば、それは快斗と新一の関係のこと。
周囲からは、押しかけ女房をしている快斗と、そんな快斗を手酷くあしらう新一。というように見えるのだと、白馬は言う。
言葉を連ねるうちに、白馬は新一を貶し始め、最終的には快斗には自分こそが相応しいと言い始める始末。
周囲に自分達がどう見られようが一向に構わない快斗は、最初こそ聞き流していたが、新一批判が始まった時点で纏う空気を一転させた。
白馬は快斗の変化に気付かない。
いい加減、殴り飛ばしてやろうと強く拳を握り締めた瞬間、冷涼な空気がその場に流れた。
次に空を切る鋭い音を鳴らし、右足が白馬の鳩尾目掛けて放たれる。
地面へと沈む白馬に、快斗を抱き寄せた新一は、酷く冷めた瞳を向け、言葉を吐いた。
「快斗は俺ンのだ。誰にもやらねぇ。」
