■06.希望を願う その姿
月が明るく照らす、屋上に。
一人佇む、白い罪人。
掌に収まる宝石を、月に翳して。
ため息を、一つ零す。
その表情は窺えないも、落胆の色、そして。
安堵の色を、纏っていた。
「またハズレか?」
一瞬にして、白い礼服を剥ぎ取ったKIDは、屋上の扉に背を預けている新一に快斗の顔を覗かせた。
黒のカッターシャツとジーンズという、なんともラフな服装で、月を背後に立つ快斗は、何処か自嘲気味に笑む。
「覗き見なんて、趣味が悪いな。
探偵さんよ。」
「お前が俺をココに来させたんだろ?
わざわざ予告状に仕込んで、よほど暇なのか、お前は。」
「毎回毎回足を運ぶアンタには負けるがな。」
嫌味の応酬。
それすらも、楽しむように言葉を返す。
けれど、顔にはまだ自嘲の笑みを張り付かせたまま。
ふと、快斗の手遊びにされていた宝石が、姿を消していた。
快斗から目を逸らした一瞬の間に、また白い礼服を纏った姿が目の前に現れた。
その顔に浮かぶのは、挑発的な、笑み。
ニヤリ、と口の端を上げて新一を挑発した後、その姿は宙を舞い、一瞬で掻き消えた。
今から追っても、きっと視界に映すことすら困難だろう。
そう思い、新一は着ていたジャケットのポケットに手を突っ込んだ。
入れた指先に当たる硬質な感触。
指の間に挟みポケットからだし、高々と宝石を翳す。
月の光に反射してキラキラ輝く石は、酷くキレイで、とても醜かった。
月に翳す、この行為。
希望を願い、絶望に叩きつけられる、この行為。
そこに、微かに安堵するアイツは、
とてもキレイだった。
□-◇あとがき◇-□
...意味不明でゴメンナサイ。
いや、ね。
このお題なら、宝石を月に翳すKID様かな。とか思ったのですよ。
そしたらこの前のお題でK新書いてンだよね、私。
言いたいことがいっぱいお有りでしょうが、苦情は年中無休で受け付けます。
言われても仕方ないもの書いてるのは私だし。
全てが全て、自己満でしかないのだけど。
微かに新一さん視点だね、コレ。
2006.12.11